■目次 1. 離婚協議書とは 2. 離婚協議書に記載すべき内容 3. 離婚協議書を作成する流れ 4. 離婚協議書...
離婚意思のない夫を説得して離婚が成立した事例
【事案の概要】
依頼者:妻 50代 会社員
相手方:夫 60代 会社員
依頼者と夫は結婚後約20年が経過しようとする熟年の夫婦であったが、長年にわたる夫のモラハラ的な言動や定職につかない生活態度が原因となって、依頼者は夫との離婚を強く希望していた。もっとも、夫は妻の収入に頼る生活を送っていたため、離婚を頑なに拒否し、両者の話し合いは平行線で進展しない状況が続いていた。そのような状況のなか、依頼者は離婚をどうにか成立させたいと考え、当事務所に来所された。
【当事務所の活動】
夫のモラハラ的性格を考えると、同居を継続しながらの離婚交渉はリスクがあるものと判断し、依頼者に対して早期の別居を勧めた。別居開始後、早急に相手方である夫に内容証明郵便を送付し、離婚協議を本格化させた。当初、夫は「愛情がある」ので離婚には応じないと言ってきたが、離婚に応じない本当の理由は愛情とは別の経済的不安にあるものと推測し、夫の経済的不安を和らげる離婚条件を提示するように努めた。
【解決の内容】
上記交渉の結果、夫は離婚した後の住居の確保に不安を感じていることがわかったため、夫に対して依頼者名義のマンションに離婚後1年間は無償で住み続けてもよいという条件を提示した。そうしたところ、夫は愛情から離婚したくないと言っていた前言を翻し、離婚に向けた条件調整に応じる態度をみせてきた。最終的には、マンションの1年間の無償居住と依頼者が引っ越し代等を支払うことを条件に離婚が成立することとなった。
【解決のポイント】
当初は夫の離婚を拒絶する意思がかなり強かったため、紛争の長期化が予測される事案であったが、相手方が求める的確な離婚条件を提示できたことにより、依頼者が一番に希望する離婚成立を早期に達成することができた。相手方に離婚する意思がない場合、一般的に解決に要する時間が長くなる傾向があるが、この事案はかなり短期間での解決が達成できており、調停になる前の離婚協議が大切であることを思い知らされる事案であった。
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