■目次 1. 離婚協議書とは 2. 離婚協議書に記載すべき内容 3. 離婚協議書を作成する流れ 4. 離婚協議書...
私たち夫婦は、大阪市内に住んでいます。夫はとてもいい人なのですが、ギャンブルが唯一の欠点で、ギャンブルで借金を繰り返します。ギャンブルで借金を繰り返す夫と離婚できますか?
Answer
協議離婚や離婚調停で、夫が離婚に応じる場合は、もちろん離婚できます。
離婚裁判になってしまった場合でも、夫がギャンブルで借金を繰り返す事実について、裁判所が、妻に対する「悪意の遺棄」や、夫婦の「婚姻を継続しがたい重大な事由」ありと認めれば、離婚を認めてくれます(具体的な例は以下の解説をご覧ください)。
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離婚には、大きく分けて、協議離婚、調停離婚、裁判離婚があります(なお、審判離婚というものもありますが、ほとんど使われることのない手続きといってよいので、ここでは省略します。)。
協議離婚
-
夫婦の話し合いで離婚届を提出することで成立する離婚。
調停離婚
家庭裁判所へ離婚調停を提起し、家庭裁判所の調停委員を介した話し合い(調停)で成立させる離婚。
-
裁判離婚
離婚調停でも離婚に合意できない場合に、家庭裁判所へ離婚訴訟を提起し、家庭裁判所の判決によって成立する離婚。
協議離婚は、当事者の話し合いですので、夫婦が離婚に合意すれば、離婚の原因を問わず離婚が成立します。したがって、ギャンブルを繰り返す夫が離婚に応じる場合には、離婚が成立します。調停離婚も、家庭裁判所で行われますが、あくまで当事者の話し合いですので、夫婦が離婚に合意すれば、離婚が成立します。このように、夫が離婚に応じる場合には、ギャンブルで借金を繰り返す夫と離婚することができます。
一方で、夫が離婚協議でも離婚調停でも離婚に応じない場合には、家庭裁判所へ離婚訴訟を提起しなければなりません(裁判離婚)。この裁判離婚の場合には、離婚原因が必要となり、裁判所が離婚原因の有無を判断することになります。離婚原因については、民法770条1項に規定されていますが、ギャンブルによる借金の場合には、「悪意の遺棄」(同条項2号)「婚姻を継続しがたい重大な事由」(同条項5号)に該当するかが検討されることになります。
「悪意の遺棄」に該当する事実は、夫婦の扶助義務(民法752条)に違反すると判断されるような場合です。
例えば、仕事に就かずギャンブルばかりしている場合や、仕事には就いているものの、ギャンブルにのめり込んで、給与のほとんどをギャンブルにつぎ込んでしまい、家計にお金を入れない場合などは、悪意の遺棄に該当する可能性があります。
「婚姻を継続しがたい重大な事由」とは、婚姻関係が破綻していると判断される場合です。「悪意の遺棄」とまでは言えなくても、夫のギャンブル・借金によって婚姻関係が破綻してしまっていると判断される場合には、「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるものとして離婚が認められます。
具体的には、夫のギャンブルによる借金のせいで生活がひっ迫している場合や、ギャンブルばかりで家事や育児をまったくしない場合などは、「婚姻を継続しがたい重大な事由」と認められる可能性があります。
以上のように、夫のギャンブルによる借金が「悪意の遺棄」や「婚姻を継続しがたい重大な事由」と判断される場合には、離婚が認められることになりますが、最終的には裁判所の判断になりますので、離婚できるかどうかは、どうしてもケースバイケースと言わざるを得ません。
配偶者のギャンブルや借金で困っている方、離婚を検討されている方、当事務所は初回1時間相談無料です。相談だけでも結構です。是非一度当事務所にご相談ください。
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